
https://www.city.suginami.tokyo.jp/s053/kodomokenri/zyourei.html

祝!!! 待ちに待った、2025年4月 杉並区子どもの権利に関する条例が制定されました。私たちは、11年前から「国連子どもの権利条約」について学び保育の中で、また、地域で出会う子ども達との関わりの中で「子どもの権利」が守るということはどのようなことなのかを考え続けてきました。
国連子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)は、世界中すべての子どもたちがもつ人権(権利)を定めた条約です。
1989年に、国連総会において採択されたこの条約を守ることを約束している『 締約国・地域 』の数は196。世界で最も広く受け入れられている人権条約です。

日本は国連子どもの権利条約に1994年4月に批准していますが、そのことを知っている人はどのくらいいるでしょうか??
国内では、神奈川県川崎市の『 川崎市子どもの権利に関する条約 』が2001年に施行されたことを皮切りに、北海道、福岡県、愛知県、宮城県などでも条例が制定されました。現在、杉並区を含む81の自治体が子どもの権利保障をはかる総合的な条例を施行しています。(子どもの権利条約総合研究所調べ2025年4月時点)
自治体による子どもの権利条例制定の背景には、児童虐待や自殺数の増加、不登校の増加や貧困問題など子どもの権利が脅かされている社会の課題解決のためとされていますが、そもそも人権を教えてこられなかった私たち世代が自分達の育った環境を振り返り、子どもと大人が同じように、一人の人間として様々な権利を持っていることに立ち返り、意識を大きく転換していくことが今求められているということだと思います。
言うは易し、、、とても難しいことに思えてきます。
国連子どもの権利委員会( 加盟国に対して子どもの権利条約の実施状況を国際的にチェックしている機関 )からは、日本もこれまでに4回の審査を受け、勧告や懸念が示されてきました。委員会から指摘された内容として、差別の禁止や子どもの意見の尊重・性教育の不十分改善・教育への権利・障害のある子どもへの配慮など多くの課題があります。
法的な整備が必要なことに関しては、杉並区子どもの権利条例ができ、子どもの権利救済委員会が設置されることにより区民の声、子どもたちの声が区政に反映されることを期待していきたいと思います。
そして、法制度云々の前に 大人が人権・子どもの権利について知り、子どもたち自身にも人権について知ってもらうためにはどうすれば良いかを考え伝えていきたいと思います。

そして、言葉を話せない乳幼児との関わりの中から、また障がいをもった子どもたちとの関わりの中から『 あなたの気持ちを大切に尊重したい 』というメッセージを伝え続けていきたいと思います。


それは、会話を重ねること。大人も自分の権利を考え、自分を大切にすることから始まると思います。