
念願のセラピーグッズができるまで
こんにちは。
発達支援アドバイザーの茂木厚子です。
猛暑日が続いていますがお元気ですか?
今日は、バランス感覚を育てる楽しいグッズが
できたのでご紹介したいと思います!

Sense of Wooden シリーズ

こちらは、T-Stoolという 1本脚のイスです。
1本脚だなんて、とても座っていられないと
思うでしょう・・・ところがどっこい
不思議と心地よく座っていられるのです。

T-Stoolに座ると・・・
こんな風に背筋が伸び、姿勢が良くなります。
なぜでしょう?
不安定だからこそ、身体は無意識にバランスを
取ろうとし、自然に背中が真っ直ぐに。
姿勢が整うと、座っていることができます。

子どもたちは、なぜが揺れ刺激を求めます。
気がつくと子どもたちは一般的な椅子よりも、
こちらのバランスグッズに座ったり、揺れたり
しているのですから不思議です。

中心を感じ、姿勢維持の機能がはたらき
更に、集中力がアップするようです。

キャスターがついているので
スケートボードのように、滑ります。
紐が取り付けられるので、大人が引っ張ってあげることで
更に加速度が増し、体幹バランス機能が育ちます。
室内でも外でも使えます。

4-way Slide(滑り台) から滑り降りると更に
加速度を感じ取ることができます。
座位、腹ばい、仰向け、と様々な身体のポジションで
楽しみながら身体のバランス感覚を育てます。

念願のセラピー教具ができるまで・・・
私はこれまでに、いわゆる「多動」と呼ばれる子どもたちの辛さに何度も出会いました。教室でおとなしく座っていられない、つい動いてしまい、先生から怒られ傷ついている子どもたち。学校に行けなくなる子どもたち。認めて欲しくて問題を繰り返し注目を求める子どもたち。
子どもたちは「それでいいよ」と認められ安心したい。ただそれだけなのです。
本来子どもはまだまだ発達途中で、ジッとしていられないのは当たり前です。アメリカの小学校では、自由に席を立ち歩き、動きながら授業を受けています。椅子の代わりにバランスボールや回転椅子、T-Stool、バランスボード、ソファや大きなビーズクッションなどが教室にあり、子どものニーズにあった環境が整っています。発達途中の子どもたちにとって、長時間同じ場所に座って先生の話を聞くのはまだ難しいのだと理解されているからです。日本ではこのような発達支援の視点がまだまだ足りていません。子どもの発達段階や「ありのまま」「個」を認める教育のあり方を考える時に来ていると思います。
そのような思いから、このバランス感覚を育てる支援グッズの必要性を感じ、つくってみようということになりました。この小さな善福寺のおうちから、優しい合理的配慮の輪が広がることを願って。
今回、このユニークなバランスグッズは、
木の温もりが優しい善福寺の家・Cocoon Parents Square と
木工ワーク・森遊クラブのかまやん(日本冒険遊び場プレーリーダー)と
発達支援のKids Sense のコラボで実現いたしました。
これからも、子どもたちがお家で楽しめるグッズの研究と開発に取り組んでいきたいと思いますのでどうぞ、楽しみにしていてください。また、こんな木製グッズがあったらいいな、などのご意見があれば、ぜひ知らせてください。

Fun Activities For Vestibular Sense !
written by Kids Sense/Atsuko Mogi