第5回「Peer Sense」親向け学習会 〜Vision ・視覚〜 2020年11月30日 発達支援カテゴリー: 合理的配慮、発達と感覚、発達支援NEWS、発達支援その他. 皆さん、こんにちは。 発達支援アドバーザーの茂木厚子です。 5回目の学習会は、「視るってどういうこと?視覚のお話でした。 ご参加くださった皆様、ありがとうございました! あれ?視力は良いのに、よく字を間違えるな、ボールが苦手だな、 間違い探しや、ものを探すのが苦手だな、、、 なんでだろう?と思うことはありませんか? 実は、「視力」と「視覚」はちがうのです。 動いているものを目で追う力〜追視〜実はとっても大事なのです。木の上から落ちてくる枯れ葉をじっと見つめる、お空に飛んでいく鳥や飛行機を目で追う、川に葉っぱを落として流れていく葉っぱを見たり、池に小石をぽっちゃんぽっちゃんと投げ入れたり、ボールを転がしたり、蹴ったり、投げたり、、、。子どもたちは日々、こんな遊びを楽しんでやっています。ちゃんと意味があるんですね。 「ただ見る」のではなく、「気をつけて見る・意識して見る」ことが大事です。その能力はもちろん!遊びの中で育ちます。子どもたちって不思議と自然が好き、公園が好き、ボールが好き、棒が好き、動くものが好き、視野の広い場所が好きですよね。目で見て物事を把握する力〜認知力〜は生きる上でとても大事な機能です。たくさん身体を動かしながら、手足と目を同時に使って様々な感覚刺激を受け取るようなおもしろいアクティビティをたくさん体験させてあげるといいですね。 中には文字や数字などを「視ること」〜読み取ること〜把握すること〜がとっても苦痛な子どももいます。視覚機能の問題を持っている子どもたちは学校の授業がとても苦しいのですが、それをうまく説明することはできません。そしてその子どもの抱えている視覚認知の問題や苦しみに大人が気づいてあげられず、逆に、指摘や注意をしまっているという現状があります。学校でもご家庭でも。 そのような子どもたちは、学校の勉強や宿題に対してマイナスな感情を持ってしまいがちです。周りの大人がその子どもの「見え方の問題」を理解してあげなければ、その子どもは「自分はできないんだ、ダメなんだ」と自信をなくしてしまうでしょう。子どもだけに限らずですが、、、何度言ってもできない、何度教えてもわからない時、「きっとこのやり方ではない」と気づき、別の方法を考えることです。「なにか原因があるかもしれない」とポジティブな意味での疑問を持ってみて下さい。強く伝えること・教えることよりその人にどう伝わったか、その子どもがどう理解したか、が重要です。できない部分をむりやり訓練し、何度も繰り返し頑張らせるのではなく、そのできない原因を探ってあげ、その子どもにとって一番わかりやすい温かいサポートが必要だと思います。もしかしたら、見え方の問題かな?と思った時は、視覚認知の検査を受けてみて下さい。見え方を診る専門家は「オプトメトリスト」です。 みる!見る!視る!見る遊び!たくさんしてね!自分の身を守るのも目から学習する力も目から相手の表情を読み取るのも目からコミュニケーションも目から目の機能を使って遊ぶことは学習するための準備段階ですからボール遊び禁止!なんてしている場合ではありませんね。 日々の生活の中で視覚の能力も育つのです。All children need to play as much as they want, in order to grow.~ Visual Skills / Vision Sense~ Written by Kids Sense/Peer Sense/ Atsuko Mogi