子どもの「あそぶ」が広がる空間
こんにちは。発達支援アドバイザーの茂木厚子です。
みなさんは、子どもの「あそぶ」をどのように見ていますか?
子どもたちの様子を見ていると、、、
彼らは休む間も無く常に動き回り、何かの拍子にパッとひらめいて、次々とおもしろい「あそび」を「あそぶ」ことで展開しています。「よくもそんなに遊べるなぁ」と感心しますが、そういう私も子どもの頃は、毎日のように日が暮れるまで外で遊んでいました。
朝から晩まで遊べる子どもって、すごいな。
例えば、真夏の公園で「さあ、みなさん思う存分遊んでください!」と言われたとしても、私たち大人は、2時間も経つとだんだんと限界を感じてきますよね。
そろそろ疲れたな、座りたいな、休みたいな、帰りたいな、というのが大人の本音だと思います。
子どもたちは、どんなものでも遊びにしてしまう、遊びの天才です。
大人は、その遊びを制限したくないですね。
よくあるご相談の中の一つに、「おもちゃを買い与えることの不安」があります。
子どもが今、電車ごっこにはまっていて、電車や線路、駅や踏切など、欲しいものがいっぱいあって、あまりたくさん買ってあげたら「わがままな子・甘やかし」になるのではないか?という親御さんの心配です。
これは、保育園や幼稚園でも課題なのですが、、、
おもちゃの「量」によって、わがままになることはありません。
もちろん何でもかんでも構わず買い与えることは違うと思います。今その子が何に夢中になっていて、どのような発達段階にいて、どんな学びの習得効果があるのかに注目し、サポート(投資)することは、決して子どもを甘やかすことではないのです。
例えば線路が10個しかないとします。机の上で線路をつなげると、ちょうど小さな円ができるくらいです。まっすぐな線路、カーブのある線路、組み合わせても、数が少ないとうまく繋がりません。線路の数が足りなくて途中で切れた不完全な線路は、電車がそこで行き止まりになります。不完全燃焼です。
もし、「いくらでも線路を使っていいよ!」という環境があったとしたら、子どもたちは一体どんな路線を作り出すのでしょうか?
ものすごいワクワク感でいっぱいになるでしょう。
想像力がどんどん増して、ファンタジーの世界に浸ることができます。
どんな電車の街をつくろうかな、とイメージし、空間の中で様々な形を作り出し、長さや幅、形、大きさ、立体、距離、奥行き、様々な感覚を脳が捉え、モノとモノとの繋がりや、順序立て、先の見通し、試行錯誤、、、とびきりの思考力が育つでしょう。
思い切り、好きなように線路を並べてみると、いろんな形ができていく。どんどん線路が繋がって、大きな輪ができて、気持ちよく電車を走らせることができたら、どんなに楽しいんだろう?
夢中になって遊びに入り込んでいます。こんな時こそ、子どもの脳が学びに最適な状態、フロー状態になります。
子どもの「あそぶ」が広がる空間は、子どもの学びのチャンスが広がる空間です。
乳幼児期の豊かな遊び環境は、その後の人生の学びを豊かにする「投資」なのです。
written by Kids Sense/ Atsuko Mogi Home-Based- Therapy
playful space at Cocoon parents square