第8回「Peer Sense」親向け学習会 〜子どもの心と身体を健康に育てる〜 2021年2月16日 発達支援カテゴリー: 発達と感覚、発達支援NEWS、親支援、食と健康. みなさん、こんにちは。 発達支援アドバイザーの茂木厚子です。 親向け学習会「Peer Sense」全8回が無事終了いたしました。 ご参加くださったみなさん、 雨の中、ありがとうございました。 今日の学習会の内容は、 〜子どもの心と身体を健康にそだてるには〜 でした。 発達支援現場ではとても大切にしている 「安全な食と生活」についてお話させていただきました。 “What you eat” is “What you are !! “食べ物が体をつくるので、「何を食べるか」はとてもで重要です。食品添加物、着色料や合成保存料、農薬や遺伝子組み換え食品など危険性のある物質を含む食材は、健康や発達の妨げになることも考えられます。カリフォルニアの発達支援現場では、「家族丸ごと支援」が主流となっていて、子どもの発達専門セラピストが各家庭を訪問し、生活全般を見ながらその子どもにとって最良のアプローチ方法を親御さんへアドバイスします。子どもの困った行動や発達の遅れなど、結果だけに注目するのではなく何が原因となっているのか発達の妨げになるものは何かどのような食材を選べば良いのかどのようなか化学物質を避ければ良いかどのような生活環境が好ましいのかどのような声かけや関わりが必要か親の不安をサポートしながら一緒に考えます。子どもやその家族によって、環境も違えば個性も様々ですから、ご家族ごとにオーダーメイドの支援プログラムとなります。 まずは、どんなものが子どもの健全な発達を妨げるのかを知ることからです。生活の中に潜む化学物質は実に!たくさんあります。特に日本は国際基準で見ても使用されている添加物の種類がずいぶんと増えていますね。野菜やお肉、お菓子に調味料、洗濯洗剤、食器洗い洗剤、お風呂用品、日焼け止めや保湿クリーム、歯磨き粉、虫除けスプレーや日焼け止めクリームにも、子どもたちの口に入るもの、肌から入るものはなるべく安全なものを選んであげてください。お買い物の際には商品の裏に記載されている成分表を意識して見てみてください。化学物質がたくさん作られ、環境汚染が進むにつれ、増えてきたものがあります。子どもたちにも明らかに増えつつあるものそれは・・・アレルギー、アトピー、発達障害、ADHD、偏食、過敏症、不登校、引きこもり、精神不安自己治癒力や自己免疫力の低下、学力低下、体力低下などなど・・・このようなことで、医療に繋がれるケースが日々増え続けている現状があるのですが、実は・・・これらは「病気」ではありません。少なくとも私たちは、このような子どもたちを「病気」だとは思っていませんし、これを「異常・問題」だという概念もありません。近年、集団生活の中でユニークな子どもたちが医療に繋がれ、診断名がつけられ、カテゴライズされていくわけですが、環境によって反応を示す体質も、行動を作り出す「脳」もみなそれぞれ違って当たり前なのです。なぜなら、私たちはみなスペクトラム(連続体)の中にいるのですから。異常・正常の線引きなど誰にもできないのです。ところが、集団生活の中でみんな同じようにできない子どもたちが最近では過剰に問題視され「病院に行ってください」とアドバイスを受けるのです。まだ発達途中の子どもたち・・・病院に連れていかれるだけで不安になるでしょう。「自分は病気なのかな」「自分は普通じゃないのかな」と。 このように、平成15年以降から言語障害や身体障害の子どもたちの数はそれほど変わりないのに比べ、発達障害(ADHD、 ASD、LD、情緒障害)の子どもの数は急激に増えています。背景にある根本的な原因に目を向けることなく適切なサポートを模索せず、未発達の子どもの「行動の結果」だけに捕らわれ、その結果を正そうとする。名前をつけてしまう。別けてしまう。厳しく訓練してしまう。子どもたちの心はどうなるでしょう。このデータから現代社会における少数派への認識や人権意識の在り方が見えてきませんか。 子どもが「子ども」でいられる社会、子どもが心身ともに健康に育つ優しい社会、理想的ですね。それをつくるのは今の大人です。みんなで一緒に社会の宝を大切に育てましょう。 written by Kids Sense / peer sense with Love,